平和を愛するジャーナリスト後藤健二さんに心より敬意を払い、ご冥福を祈ります。

スクールの学習発表会2009で後藤健二氏著「ダイヤ…」から、シエラレオネの子供兵士たちの現状を学び発表

 

ジャーナリストの後藤健二さんは、紛争地域の過酷な環境の中で生きる子供たちの現状を世界に紹介してきました。そして、ご存知のように昨年から約3か月間も、シリアでIS武装組織に拘束されていました。

 

私は、連日報道される後藤さんの状況を見て、何とか無事に解放されることを毎日祈っていましたが、1月末には、残虐な形で犠牲者になってしまい、非常に悲しく残念に思っています。

 

平和を愛し、世界の不条理な現実を私たちに伝えてくれた後藤健二さんに、心より敬意を払い、ご冥福を祈ります。

 

201581515935.jpg

 

2009年12月開催のイライザイングリッシュデイの発表のために、後藤氏著「ダイヤモンドより平和がほしい、子ども兵士、ムリアの告白」から内容を英文でまとめて、中学生の生徒さんたちと一緒に現状を学びました。英語学習だけではなく、「世界で今起きていることに関心を持って知ること」が大切だと考えていたからです。

 

生徒の保護者さんの中には、「世界で起きている過酷な状況を学ぶ必要なない、オーソドックスな英語の詩など差しさわりのない内容を扱った方が良い。」とのご意見もありました。

確かにその方が万人受けして良いかもしれませんが、世の中の現状を知ることから始めて、問題意識を持ち、自分は英語を学んで何をしたいのか、何ができるのかを考える機会を持つことも、私は大切だと考えています。

 

生徒さんたちには、世の中に無知で、安全なおとぎ話の国で生きるのではなく、現実を知って生きる力を養って欲しいと願っているのです。

 

20158151533.jpg

 

後藤健二さんが現地で危険を冒してまでも、私たちに伝え、残してくれた作品は非常に貴重です。今回、まだ知らない方のために簡単にあらすじをまとめてみました。

 

アフリカ西部のシエラレオネで、良質なダイヤモンドが採れるため、その利益を巡って内戦が起きています。ダイヤモンドを採掘している人々が、反政府軍の兵士たちに行き成り襲われて、手、足、耳などを切り落とされてしまいます。両親を目の前で殺害された10歳前後の子供たちは、連れ去られて兵士にされます。

 

その子ども兵士たちが銃を持って戦闘に加わり、村を襲うようになります。兵士にされた一部の子どもが命がけで逃げ出し、保護される施設で生活していきます。子供たちの生活と彼らの心理的な肉体的な葛藤を、後藤氏は温かく見守っていきます。その中でも、子ども兵士のリーダー的な存在だった15歳のムリア君の苦しみと葛藤、そして将来への希望を伝えています。

 

他の著書、「もしも学校に行けたら」、「ルワンダの祈り」、「ようこそボクらの学校へ」、「エイズの村に生まれて」

どの本も小学生にも読みやすいように書かれてあります。スクールでは、関心ある生徒さんたちに本の貸し出しを行っています。

 

 

 

 

 

ページ上部へ