YシャツのYは、white のなのです! なぜホワイトがYに?
ある日の小学5.6年生のレッスンで、
「なぜ、T-shirt と Y-shirt っていうのでしょうか?」 とスクールの生徒さんたちに問題を出しました。
「そりゃ、シャツの形ですよ。袖を広げるとTの字に見えるのがTシャツだし、Yの形になっているのがYシャツでしょう。」 とT君が答えた。 クラスの皆がそう、そうと、うなづく。
「Tシャツの方は、正解! でもYシャツの方は、どこがYの形なの?」と私が聞くと、
「ここ、首、首のここがYでしょう。」と首を指して、主張するT君。
「そう、そう・・・そうでないの?」 と皆が私の顔を見る。
「ん~、そうか。首がYの形ね~。実はwhite – shirt のことなのですよ。」と私。「え~、そうなの?なぜホワイトがワイになるんですか?」と皆。
実は告白すると、3年ほど前まで、私自身もwh は /hw/ と発音するのだと思っていました。
音声学専門の米国人教授から、そのような教授法の指導を受けていたのですが、時代は変わり、言葉は生き物なので現状は変わってしまったのです。
その後、多くのカナダ人、米国人の友人や知人たちに、whの発音について尋ねてみたら、皆さん一応に、/hw/ ではなくて/w/ と発音するとの答えでした。
さらに、大学で教えているカナダ人の先生から、今ではwhere や which を/hw/ と発音してコントをするのが大うけで、お笑いになっているという話は、相当ショックな話でした。
また、米国人の話では、「wh を /hw/ と発音するのは、スコットランドの田舎の方に住むお婆さんにそのように発音する人がまた今、いるかもしれない。」
さらに、カナダ人の役者さんの話では、「シェークスピアの劇で演じるする際は、when, which, why などの発音を、あえて、/hw/ にするようにしている」とのこと。
なので、/hw/ の発音は、想像以上にobsolete (時代遅れ)ということのようです。