最近よく耳にする気になるカタカナ「コビット」★ 英語ではここが違う!
”Katakana is a strange animal!”
と友人のアメリカ人は苦笑いして言う。このコロナ禍で毎日何度も耳にしてきた「新型コロナウィルス」だ。
英語のCOVID-19 は、4音節(1音節には母音が1つある)だから、リズム的には2箇所が強くて結構言いやすい。
一方、日本語「新型コロナウィルス」は11モーラ(音の長さの単位)もあり、長い名前なのでそろそろ短くして便利にしたいという日本人の気持ちが働く。
COVID-19の19を取って「コビット」と言う人が急増している。もはや、英語とは程遠い不思議な言葉となった。
「コビット」の英語の発音は、具体的に次の4つの点で異なる。
1)CO は「コ」ではなく、「コウ」である。
2)VID の”V”は、「ビ」ではなく「ヴ」である。
/ b / は破裂する音で、一方、/ v / は摩擦する音で全く異なる。
“base”(基本) と “vase”(花瓶) “berry”(木の実) と “very”(とても) が日本語では全く違う意味になるように、英語の単語も/ b / と / v / では、意味が全く違ってくる。
3)VID の”I”は、日本語で書く小さな「ッ」(促音:つまる音)ではなく、「イ」に近い音だ。
4)VID の”D”は、「ト」ではなく、表記的には「ドウ」であり、”Yes, I do.” の “do “を短く弱く発音したものに近い。
つまり、ほどんど違うので、全く英語には聞こえないのだ。仕事や英会話などで外国人に話しても、通じないだろう。もっとも、その外国人が日本人のカタカナに慣れている場合は別の話だが。
英語を話す様々な国のアジア人たちも、「日本人の英語は発音が違いすぎて分からない!」と言う。
同じ日本人として、残念に思うと同時に「実に恥ずかしい!」。
最後に、COVID-19 を英語で発音を載せておくので、少しでもお役に立てれば嬉しく思う。
COVID-19 /kouvid nainti:n /
*太字を強く発音する。
正しい発音はこちら! 練習用ポーズ付き!
さらに!
自然な英語の発音では、COVID /kouvid / の語尾の /d / は発音されない。
<この音声現象が起こる理由>
COVID /kouvid / の語尾の /d / と 19 /nainti:n / の語頭の /n / が一部が同じ調音点である。
/d/ の破裂の後に/n/ が続くと発音しにくいので、発音しやすいように /kouvid / の語尾の /d / の方が発音されない。
ただし、その破裂しない /d / の音の時間は空白の時間として残り、日本語の促音「ッ」のように聞こえる。
*特にアメリカ英語において著しく起こる結合音声現象
こちらで音声を確認して、練習してみよう!
Good Luck!!